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キヤリ等に関する伝統的文化技術を保存継承し、持って市民への防火思想の育成普及を図るとともに、消防発展に貢献することを目的に、平成6年11月4日に「美唄市消防団キヤリ保存会」が結成されました。
消防出初式を始め、びばい歌舞裸まつり等の各種イベントに積極的に参加し、江戸時代から受け継がれている火消しの心意気と伝統芸能を披露し、火災予防の啓蒙に努めております。
纏は江戸時代の町火消し消防組の看板道具であり、火事を消している間にそれぞれの組の纏を振って、威勢を町民に誇示していたことが始まりといわれています。
びばい歌舞裸まつりや消防出初式で披露しています。
はしご乗り(登梯)は、江戸に来ていた加賀鳶の職人が、火事現場を探すために、持っていたはしごを地面に立てて、急場の火の見やぐらの代わりとしてはしごに登り、周囲を見渡して火事を見つけたのが始まりといわれています。
“はしごを支える団員” と “乗り手の団員” 相互の信頼感が技の決め手です。
平成9年に、キヤリ保存会に5台の太鼓の寄贈を受け、団員の中から演奏者を養成し、キヤリ保存会の活動に太鼓演奏を加えて、火災予防の啓発活動を行っています。
びばい歌舞裸まつりや消防出初式の他、地域のイベントなどにも参加しております。
美唄消防では、昭和49年の消防出初式から「木遣りと纏振り」を始めております。それは江戸情緒豊かな木遣り唄にあわせた勇壮な纏振りの伝統芸を市民の皆さんに観ていただくもので、消防をアピールする大切な活動となっていました。
その後、昭和49年以前から長い間中断していた「はしご乗り」も復活しようとする気運が高まり、団員・職員有志が集まって、登梯の研究と練習を重ね、昭和55年からは市民の皆さんにその妙技を楽しんで頂いていました。しかし、後援組織を整えていなかったこともあり、後継者がなかなか育たないと云う問題を抱え、活動自体が尻つぼみになるおそれが生まれてきました。
このような中、「何とか、この伝統文化を末永く継承していこう。」との声が上がり、当時の大坪団長を中心として、市民の防火思想の育成普及を図るとともに消防の発展に貢献することを目的として、平成6年11月「美唄市消防団キヤリ保存会」が結成されました。
消防団員を中心とした保存会は、道内では三笠市に次いで2番目の結成となり、昭和49年の出初式に木遣りを始めてから20年目にしての保存会の結成となりました。
平成27年7月には、当時団長の岡正義氏と当時副団長の三浦義明氏より銅網纏い2本の寄贈を受け、同年8月1日に「美唄市消防団キヤリ保存会創立20周年式典」を行いました。