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WDC(ホワイトデータセンター)構想
WDC=ホワイト・データセンター構想とは
❆厄介な雪を活用
豪雪地にとっての課題である雪を保存し、夏の暑い時期にエネルギーとして活用します。
❆大幅なコスト削減とエネルギーの再利用
冷熱エネルギーはサーバー冷却費用を低減し、首都圏で運用されているデータセンターと比較して大幅なランニングコストの削減を可能とします。さらに、サーバー廃熱を農業施設などで再利用し、データセンターを中心として熱の事業ネットワークと新たな産業クラスターを創出することで、地域から歓迎されるデータセンターを目指しています。
❆実証された効果
2010年8月、美唄市はコンピュータのデータサーバーを、雪を使って冷却する世界初の実証実験を実施し、2014年から2019年にかけ国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)より委託事業を受託し、(株)雪屋媚山商店、(株)共同通信デジタル、NHNテコラス(株)、(株)環境技術センター、(株)ズコーシャ、国立大学法人室蘭工業大学、美唄市の産学官7団体からなる共同研究体で実証試験を行いました。
事業名称は「都市除排雪を利用した雪山貯蔵による高効率熱供給システムの研究開発」で実証の結果、イニシャルコストと15年分のランニングコストの合計を首都圏に建設される従来型データセンターと比較して約20%もの削減効果があるとわかりました。
この結果、商用化が可能と判断され、共同研究体の1つである「(株)共同通信デジタル」が2020年7月美唄市の土地約3.6haを取得し事業を開始しました。
2021年4月には、雪冷熱をデータセンターの冷房に使用し、サーバーからの排熱は、雪冷熱とともに空調利用するほか、地産地消型の再生可能エネルギーの発電事業を計画する株式会社ホワイトデータセンターが創業し、「CO2排出量ゼロ」のデータセンターが動き始めました。
❆環境に優しいシステム
地球環境問題への対応は先進国の使命であり、資源やエネルギーを効率よく利用する努力が求められています。このシステムは、大量の冷水を効率よく供給できる仕組みによって大規模なデータセンターにも対応できるため、まさに究極の「環境にやさしい」仕組みだといえます。
政府は成長戦略の柱に『経済と環境の好循環』を掲げ、「グリーン社会の実現に最大限注力していく」と述べ、「我が国は2050年までに温室効果ガスの排出を全体としてゼロにする、すなわち2050年カーボンニュートラル、脱炭素社会の実現を目指す」と宣言しています。
大量に電力を消費するデータセンターに自然エネルギーを活用することは、企業が温室効果ガス削減に最大限の努力をしていることを、世界に向けて大きなインパクトとともに発信することになるでしょう。
❆陸上養殖事業
サーバーの廃熱、除排雪の雪冷房を使用して、ビニールハウスや水温の温度を年間一定温度を保つことを実現し陸上養殖を実施しています。
リンク
≪美唄自然エネルギー研究会HP≫
http://www.net-bibai.co.jp/eneken/<外部リンク>
≪空知団地について≫
https://www.city.bibai.hokkaido.jp/soshiki/13/419.html
≪美唄市の優遇制度≫
https://www.city.bibai.hokkaido.jp/soshiki/13/420.html