■ 「ガン」の特徴は!?
「ガン」は、くちばしが丈夫で植物食の大型の水鳥です。「カモ」とは違い、オスもメスも同じ体の色をしています。また、子育てはオスとメスの共同で行い、ペアは生涯を連れ添うことが特徴です。

■ ガンの仲間は何種類!?
世界には、「マガン属」と「コクガン属」に分類されるガンの仲間が、合計15種類います。
 マガン属には、マガン、カリガネ、ヒシクイ、サカツラガン、ハイイロガン、コザクラバシガン、ミカドガン、インドガン、ハクガン、ヒメハクガンが分類されます。これらのガンは、ピンクかオレンジの足かくちばしを持ち、くちばしのかみ合わせ部分はノコギリ状にギザギザしているのが特徴です。
 コクガン属には、コクガン、カナダガン、カオジロガン、アオガン、ハワイガンが分類されます。頭、足、くちばしは黒く、マガン属のガンに比べると、柔らかいくちばしを持っています。
 このうち日本にまとまった数で定期的に訪れるのは、マガン、ヒシクイコクガンの3種、少ないけど定期的に訪れるのは、カリガネハクガンカナダガンの3種です。年によっては、ハイイロガンやサカツラガンが観察されることがあります。

■ 一番数が多いガンは?
もっとも数の多いガンは、世界に750万羽いるといわれるハクガンです。北米を中心に生息するハクガンは、近年越冬地で、採食可能な農地が拡大したり、安全な保護区が増加したことによって急増したといわれています。しかし、今では数が多くなりすぎて、再生能力の低い繁殖地の植生を食べ尽くして破壊してしまうという問題が起きています。
 ハクガンについで多いのが550万羽いると言われるカナダガンです。カナダガンの特徴は、体の大きさの異なる亜種が数多くいることです。亜種とは、繁殖地が隔離している等の理由で、同じ種ではあるけど体の特徴が少しずつ異なるグループのことで、日本に飛来するシジュウカラガンもカナダガンのひとつの亜種です。近年では、個体数が増えたことで亜種の分布が広がり、亜種間で交雑することもあるそうです。
 カナダガンもハクガンもかつては日本に多く渡来していましたが、今では年に数羽しか渡来しません。北米のカナダガンやハクガンとは違い、かつて日本に多く渡来していた千島列島で繁殖していたシジュウカラガンやロシア極東地域で繁殖していたハクガンは、現在では絶滅したか極端に数が少なくなってしまっています。

■ 一番数が少ないガンは?
反対に数が最も少ないのがハワイガンです。渡りをせず、陸上生活に適応して足の水かきが小さく、かぎ爪が発達しているこのガンは、ヨーロッパ人がハワイに訪れてから急激に減少しました。もともと2万5千羽いたと推測されていますが、1940年には20羽程度しか残っていなかったそうです。その後、ヨーロッパに持ち運ばれていたハワイガンを現地に持ち帰って野生復帰させることで、現在では、野生の個体数は1000羽程に回復しています。
ハイイロガン
ヒシクイ
カリガネ
サカツラガン
インドガン
シジュウカラガン
コクガン
ハワイガン(左) アオガン(右)

←戻る