● 太古の宮島沼は?

むかしむかし、今から500万年も前、現在の石狩川流域の一帯は海の底にありました。海の中には、現在は化石でしか見ることができない、タキカワカイギュウやフカガワクジラといった生物が泳ぎ回っていました。人間の祖先であるクロマニヨン人が現れた時代です。

● 国内最大の湿原の誕生

それから長い年月がすぎ、火山活動や地殻変動を経て、1万5千年前には現在の地形がほぼ完成しました。川は蛇行や氾濫を繰り返し、低地帯には水がたまり、湿原が形成され始めました。「石狩泥炭地(いしかりでいたんち)」の誕生です。同じ頃、ようやく人類が誕生したので、「石狩泥炭地」の歴史は人類の歴史と同じくらい古いのです。その後「石狩泥炭地」は、何千年という年月をかけて、国内最大の湿原に成長し、多くの動植物が暮らす楽園になったのです。

● 道内最大の稲作地帯へ

「石狩泥炭地」に最初に足を踏み入れた人間は、アイヌの人々だと思われます。しかし、ズブズブと足が沈み込み、ヤチマナコや底なし沼が点在する湿原には、あまり入り込まなかったことでしょう。そんな湿原に積極的に入り始めたのは、明治の開拓者たちです。農作業や開墾が機械化されると、湿原の開拓が本格化しました。そして、「石狩泥炭地」は、多くの人々の血のにじむような苦労を経て、わずか百年もの間に、豊かな稲作地帯に生まれ変わったのです。我々は安定した生活を手に入れましたが、何千年もかけてできた湿原と、そこに暮らしていた様々な生きものは、永遠に姿を消してしまいました。



500万年前
1万5千年前
7000年前
現在
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