野鳥の衝突事故を防げ!!
今年の春、宮島沼近くの高圧線に衝突して、6羽のマガンが命を落としました。野鳥が人工物に衝突するケースは、意外とたくさんあります。最近では、風力発電の風車に野鳥が衝突して問題となっていますし、空港でも毎年多くの野鳥が飛行機と衝突しています。身近な所では、車や窓ガラスへの衝突があります。今回のトピックスは、野鳥と衝突事故に関する話題です。

▼ ほくでんによる高圧線衝突防止策

タンチョウやハクチョウなど大型の鳥は、高圧線や電線にぶつかって死傷することがあります。驚いて急に飛び立ったり、視界が悪いときなどに、電線が急に目前に現れると、回避する能力がないからなのでしょう。そこで、野鳥が電線を認識しやすくするために、「黄色標示管」、「黄色リング」、「赤色標識板」などが電線に取り付けられることがあります。

マガンが衝突した高圧線には、北海道電力(ほくでん)の取り計らいにより、「赤色標識板」が取り付けられました。標識板自体は小さなものですが、これ以上大きいと風に煽られたり、雪が付着して危険なのだそうです。各標識板には、光を反射するテープが貼ってあり、目立つ工夫がされています。わずか数時間もの間に、700メートルに渡って、1.4メートル間隔で3500個もの標識板が取り付けられました。

標識板 過酷な取り付け作業

▼ 身近な衝突死

(1) 車との衝突

ドライバーであれば、いきなり小鳥の群が目前に飛び出してきたということも体験したことがあるでしょう。また、誰しもが道路脇に置き捨てられたネコやタヌキの死体を見たことがあると思います。このような野生動物の交通事故死は、「ロードキル」と呼ばれています。

ロードキルは、野生動物の生息環境や移動ルートが、道路によって寸断されることによって頻発します。最近では、道路下に野生動物の通路を作るなどして、野生動物と道路の共存を可能にする「エコロード」が各地で整備されるようになりました。野鳥の場合、右図のように、野鳥が充分に飛翔高度を保てるような工夫をすることで、ロードキルを防ぐことが出来ると言われています。

一般の道路では、スピードを抑えた「安全運転」が一番の対策であることは間違いありません。

(2)窓ガラスとの衝突

野鳥の窓ガラスとの衝突は、特定の場所で頻発することが多いようです。例えば、小鳥の餌場や隠れ場所となる木立の近くの窓で、樹木や空が窓ガラスに反射されるような場所は、衝突が多いでしょう。また、ガラスが向かい合わせにあって、建物の向こう側が見通せるような場所でも、ガラスの存在に気づかずに通り抜けようとする野鳥が衝突することが多いでしょう。

窓ガラスとの衝突をさけるためには、

・傾斜窓を採用する
・大きな「ひさし」を取り付ける
  → 外の景色を反射させない 
・室内に「ついたて」を置く
・値栽などでガラス前面を覆う
  → 窓ガラスの向こうの景色を見せない
・実のなる木など野鳥を呼び寄せる要因を除く
・猛禽のシールや模型で小鳥を寄せ付けない(あまり効果はないとの声も!?)

事などがあげられます。

車に轢かれたコムクドリ 写真提供:ざきさん

野鳥との衝突事故を防止する道路構造

衝突防止用シール「バードセイバー」
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